ラ マティエール (La Matiere)

★★★★○         2014. 2
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昨年末に小田原での営業を終了し、京都への準備期間中だったマティエール。移転後はお店の名前は変わりますが。
移転にあたり、少し時期が延びたようでシェフが調理したくて、、ということで期間限定の”なごりマティエール”を開催。

告知後、数日で満席になるという人気ぶり。 その中で、土曜日に予約を入れさせていただけてラッキー♪と。
さっそく知人に声をかけて、皆で訪問させていただきました。

テーブルの上は、相変わらずの季節感。
お店に伺う前にちょっとお城のほうまで歩いたのですが、すっかり梅が咲いていました。
大雪がふったり、とまだまだ冬感たっぷりですが、春はもうすぐそこまできているようです。
ちょっと早くきて梅でも撮ればよかった、、、 寒さ厳しいのでまさか咲いていないと勝手に思い込んでいました。

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錫紙は微妙な色あいが見えていいですね。

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ハーブティー

知人らがまだ来る前にほっとできる温かいハーブティー。 風邪と花粉症予防、そして消化促進のために、とのこと。
ローズヒップとハイビスカス。 酸味もわずかにありますが、甘みもちょっとあって。

この色合いもいいですね。

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ウェルカムナッツ

最近取り入れたことは知っていましたが、初めての試食。 いろんなフレーバーがあります。 ネーミングも独特なもの。
詳しくはこちら

鹿児島の豆菓子屋さんが作っているそうですが、日本橋の三越にも支店(?)があるようですね。

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こちらはペアリングシステムで、今日いただくことになるかもしれないワインたち(笑)
シェフの料理に合わせてマダムがワインを料理に合わせて供していただきます。

事前にメニューも印刷していたそうですが、直前まで攻め続けるシェフゆえ、どんどん変わっていってしまうそうです。

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北海道毛蟹とキャビアセヴルーガ タルトレット & トマト&アヴォガド&毛蟹


さあ、どうやって食べようか?との問いに、お好みで・・・とのこと。
では、軽めのほう左のほうからいただてみましょう。

これらに合わせた乾杯の泡ものは、スプマンテになります。 (写真はありませんが)

Opere Brut Millesimato

レゼルヴだそうですが、おそらく2007年のビンテージものでしょう。 2007と推測しますが、シャルドネ 50% ピノネロ 50% だそうです。
香りは甘い、蜂蜜に近いようなやや濃厚なテイスト。
しかし、いただいてみるとかなりドライな味わいで、ちょっとびっくりなくらいのギャップ。それでもアフターに口の中の香るのは甘いテイスト。

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中央には焼きライム。 これを両方にかけていただくそうです。

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上からはういきょうのクリーム。その下には順に毛ガニの腕の部分、アボガド、フルーツトマトだそうですが、一番上にパクチーという組み合わせ。
味わいが想像できますか? 

いざ、いただいてみると、クリームのなめらかでが全体を包み込みますが、味わいとしてはクリームの甘さ、カニの風味と甘さ、アボガドの食感などが混ざりあいながら、調和が取れています。
ぱっと見、それほどのインパクトがあるようには見えませんが、一口でうまい!とうなります。

また焼きライムをかけると、すっきり感が加わり、また別ものに。
ライムも焼いたせいか、もっとライムががつん!と来るのだろう?と思っていただくと、そんなことはなく。
このライムの強すぎないのがポイントだろう! 酸味と風味が穏やかでよく合います。

パクチーは控えめで、それほど主張するものではありません。ほんのりとエスニックテイストがするかしないか・・・?という程度で。
全体をまとめるライムがキーかもしれないが、どちらも美味。 あったほうが右の蟹との対比としては面白いと思います。

出来れば最初はそのままいただいて、後からかけたほうが楽しめるのではないか?と。


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黒くキラキラしたキャビアは塩を強く感じますが、サクサクのタルト、蟹の身をほぐしたものを一緒にいただくとちょうどよい塩分に。
タルト生地もどちらかというと軽めに仕上げてあるようで、全体としてバランスが取れています。

このとがった感じが先の蟹とクリームとは対照的に鋭角に感覚に訴えます。 カニとキャビアの風味が口の中いっぱいに広がります。
キャビアと蟹の味わいを活かいていますが、、蟹に何か手を加えていそうですね。

おそらくキャビアの塩みが生きかしているのがキーになっているように思います。
そして同じく焼きライムのさっぱり感がありながら、食感としてはタルトのサクッとしたテイストで。


どちらもうまいです。 最初からなんて一皿を出してくれたんだ!?といういきなり感動のレッドゾーンへ。


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Collio Chardonnay Ronco Bernizza

ベニカ のシャルドネ。 続く一皿に合わせて。
白味わいはしっかり 香りはシャルドネ 苦味もいいですね。

きっと山菜の苦味に合わせてきただろう?とは後で振り返ってみて。
輸入会社のサイトからは、ハーブなどを活かした料理に、、とありますので、納得のチョイス。

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バスク豚のサラミと山菜 温度差で


グループごとにチョリソーと山菜の組み合わせ考えらているようで、一緒にどうぞ、とのこと。


たらの芽、こごみ、ラディッシュは生、プティベールは軽く揚げてあるだろう?(今は見えませんが)。
バスク地方はピエールオティエザさんのチョリソー。 
何も考えずに、最初にプティベールとチョリソーを取っていただくと、いきなりぶっ飛びました。 なんて旨いんだ!? と。
プティベールは素揚げになっているのか? ほんのちょっと何か衣をまとっていたのかは未確認ですが、油のコクが比較的しっかりとしていたので、
おそらく何か衣あったと推測しますが、油の甘さとチョリソーのスパイス感と肉のうまみがあふれてきます。

さっぱりとラディッシュのシャキシャキ感を楽しむもよし、苦味の生きたたらの芽も行くもよし、、
マスタードがこごみの上に、ちょっとのっていますが、ぴりっとアクセントで香りも口の中に広がる。 こごみの香りともマッチします。

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ぱっと見、それほど工夫されているように見えませんが(失礼!)、
しかし実際にその組み合わせでいただいてみると計算されている一皿です。 お見事です。

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小田原なごり鰯のサーディン


自家製のオイルサーディンだそうですが、添えられた野菜はコウタイサイ(紅苔菜)という野菜だそうです。
オイルサーディンにはアーモンドを砕いたもの。 左のフォグアの下にあるのは3種のニンジンをつかったテリーヌ。

コウタイサイは中国野菜で春を告げる野菜とされているそうで、アブラナ科で花は菜の花にそっくりだそうです。
菜の花のような苦味はなく、クセはなくほのかな甘み程度だそうです。


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オイルサーディンは、強めの塩。 上のアーモンドがナッティさをプラス。

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フォワグラは表面をこんがり、中はとろっとした食感は定番ですが、それがかなりの差になっていると感じました。
フォワグラの脂へ合わせる甘さはニンジンの素直な甘さ。
ニンジンは御覧のように3種を層にしており、食感や味わいの差を出したかったのだろうと思うのだが、そこまで強い差を感じませんが、
細かく切られたニンジンでしっかり加熱されており、フォワグラとの食感に違和感なくマッチ。
色合いだけ、、というのはシェフらしくないような気がして、深読みしていますが。

それに対比させたのであろう刺激的なオイルサーディンの塩分とアーモンドのコク。
狙いはある意味、少量ではありますがフォワグラを引き立たせる一皿になっていると思います。

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ワインはピガード種100% リグリア州の海を臨む葡萄畑。 海の潮をあびたミネラル感たっぷりのワイン、とのこと。

LIGURIA TERRE ROSSE 2008


ワインの取引会社のサイトでは、刺身や寿司、野菜などとあわせるとよい、との記載があります。
おそらくサーディンの酸味とニンジンを意識したチョイスにしたのかな?と読み(笑)

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CHARDONNAY DEL VENETO RISERVA 2010 zenato

2009年からこちらの輸入代理店向けに作っているワインでシャルドネ100%。樽と葡萄のバランスのよい香りでキレのあるワインという説明。

こちらは続く一皿に合わせて。

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ロワール白アスパラガスのGV & ロワール白アスパラガスのブランマンジェ


軽くボイルしたというホワイトアスパラガス。 キュイソンをゼリーのシートにしてトリュフの上の載せてあるそうです。
ブランマンジェは同じくホワイトアスパラガス。 その上にあるソースは卵黄とペリゴールの黒トリュフ。

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ホワイトアスパラガスは心地よい食感を残してあります。 かみしめるとジュが口の中のしみでてきます。
トリュフの香りも強すぎずホワイトアスパラガスに寄りそい、高めあいます。
玉ねぎはシャキシャキ感をいかしたピクルスのような仕上がりに。しっかりと酸味と食感でアクセントに。

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ブラマンジェは身もだえするような仕上がり。
ガツンとした味わいではありませんが、その繊細さとホワイトアスパラガスの風味を抽出したような風味に。
トリュフの香りも口の中にあふれでて。

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とてもなめらかでクリーミーという表現がよいのかわかりませんが、それでも形を保っているぎりぎりの固さ。
この食感が鳥肌ものなのかもしれません。

ワインともよくあって。

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Arcana Bianco Terre Bianche Vino da TAVOLA 2006

アルカーナビアンコ リグリア州の海沿いのワイナリー。 完熟に近づけた濃厚なテイスト、というワイン。


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駿河湾赤座海老のビスク

駿河湾のトロールであがった赤座エビ。 真っ白な泡が美しい。 
半身には殻をつけたまま香ばしく、もう片方は殻なしで、食感と味わいの差を楽しんでほしいという趣向。

食感と風味の違いを楽しむように出来ております。 泡はコニャック風味。 グリーンピースとトリュフが下に。

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いただいてみると、見た目の通りに海老の身がとろりとして、表面の部位はちょっとカリッと。 この絶妙な食感がこのとろり感を印象的にしています。
ほのかに泡から香るコニャックがいいアクセントになています。 グリーンピースはトリュフの香りがまとって。

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ビスクの美味しさもエビを殺さないように作られた香りと味わい。
海老の自然の甘さ、グリーンピースの青々しい風味、コニャックの風味とのつなぐソースになっています。

どちらかというと蟹とエビは蟹のほうが好きだったのですが、こちらで赤座エビをいただくようになってからは、甲乙つけがたくなってしまいました。
こちらの赤座エビはいつでも素晴らしい一品です。 毎回アレンジが違うというのもさらに驚愕。

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本日のメインの食材の数々。

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ちょっと触ってみましたが、羽はふわふわというよりちょっとごつごつした感じ。 年末にいただいたマガモとは違っていますね。
同じところを触ったわけではないので一概には言えませんが。

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こちらはもう一つのメイン!?の子羊です。 ボーヤファームの子羊です。 ものとしては一級品です。
さて、これをどのように調理していただけるのでしょうか?

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ペリゴールのトリュフです。 さて、今回どれだけ使ったんでしょうか!?

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