さきほどのフォワグラを技巧の一皿とするなら、こいつはストレートに食材のすばらしさを実感させてくれる一品。
もちろん、下ごしらえなどの技法あってのうまさではありますが。
レモングラスのクシを使って、ラングスティーヌの卵を上に乗せ、サフランのビスクソースにて。
ナンダ、このソースの風味と絶妙の火入れと身質のとろりとした食感。
分かりやすい味わいなれど、うまさに絶句した一皿ですが、これにワインが絶妙のコンビネーション。
ビスクとなると濃ゆいことが多いですが、こちらはうまくうまみだけ移しつつ、軽く、、というと語弊があるかもしれませんが、するりと。
とろりとしたソースがすばらしく、そして身への絶妙の火入れによるうまみと甘み。
サフランの高貴な香りとエビの香り。
ロランジェ・マサラ(甲殻類)を使っているそうですが、卵は1晩塩水で漬け込みヘーゼルナッツオイルで和えてあるそうです。
味わいでいえば、今回のダントツ。
ミッシェルブーズロ ムルソー2010 香りがムルソーだが味わいは意外にドライなのが印象的。
こちらはアカザエビに本当によく合います。
ベルナルド新作の皿なので、各人違うお皿で、、というのも楽しい。
自家製カラスミをミモザのようにちらし、フュメドポワソンを使ったソースとのこと。
カラスミがいい仕事しています。 菜の花の風味と強い旨味。 ゴマのパンともよくあいます。
キンメはあえてしっかりとした火入れか…? アワビも歯ごたえ心地よく旨味も十分。
皮の脂分と菜の花の苦味と好相性。 カラスミの旨味ももちろん。
外目からはしっかりとした見えたキンメだが、いただいてみるとふっくらとした身質で食べごろの火入れ。
うまいなぁ〜 ソースだけでもかなり美味。
後日、菜の花はキンメのアラのコンソメでソテーして、菜の花オイルであえてあるそうです。
それぞれ別々に調理してあわせる、、手間がかかっています。 それでこういうやさしいけれど、それぞれしっかりと主張した風味がするわけだ。
メインまではカトラリーは使いまわしでしたが、メインはまた別のものを。
口直しはゴールデンパイン。 ココナッツがいい風味とアクセントになっています。
なかなか旨い〜 パインとココナッツがうまく風味がお互いを生かしつつ。
Chambolle Musigny Alain Hudelot Noellat 2006
メインにあわせての赤ワインはこちら。
やはり軽くスワリング。
こういうのを見ると期待感がたかまります。
ごらんのように艶のある一皿で、美しい。
ソースはジュ・ド・マルカッサンと赤ワインとのこと。
赤ワインの酸味と風味。 エキゾチックな艶美な香りが広がります。
上にのっているトリュフはペリゴール産とのことで、
ミンチと肉をバロティーヌ仕立てにしたものを。
ジャガイモはインカの瞳。
トリュフはコンフィと生トリュフをダブル使い。
肉はやはり比較的淡白ちっくな感じで、濃厚なソース。 もちろん肉もソースに負けない力強さはあります。
1ヶ月ぐらい熟成したもの、とのこと。
肉質としては、ミンチより固まり肉のほうがどうしても味わいよく。ちょっとバラバラな印象にも。
想像より脂が少なめでしょうか?
後日、丸の状態でドライな状態で2週間弱寝かしたあと、捌き後軽くバキュームエイジングしてから、ジュドマルカッサンを低温真空浸透させたというやはり手のこんだもの。
バローナを使ったチョコレートフォンダン。 上にはクロッカンを乗せて。
ピスタチオと抹茶。 キャラメルのアイスクリームをそえて。
香りがすばらしい。 温かいショコラがほっとさせてくれます。 抹茶はこの緑なんでしょうか?
違和感なく、、ほんのりとした苦味をいかしているのか?
フォンダンは見たとおりに、そとはややしっかりと、中はなめらかなショコラを楽しめるもの。
このチョコレートフォンダンが、こちらのコーヒーによくあいます。
デセールをコーヒーにあわせて、、というのがまたいいですね。
コーヒーは酸味が個性的なガテマラのオーガニックのコーヒーをハンドドリップで、というこだわり。
デセールと合わせると風味と苦味が立つコーヒー。 最後までぬかりなく。いいなあ〜
砂糖は、カソナードと和三盆。 コーヒーにいれなかったのですが、いれるとまた違った風味が楽しめたのでしょうか?
細部にまでわたる、こだわりが心地よい。
食後感もほどほどで、苦しくて苦しくて、、というのもひとつの楽しみかもしれませんが、翌日も意外に楽で。
でも、あのフォワグラ食べたんですよね(笑)
いよいよ冬のメニューも終わりですね。 春はまたいったいどんなメニューになるんでしょうか!?
楽しみでなりません。
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