「オテル・ド・キタオカ」   ★★★  2001. 3






入店




行きつけのフレンチへ。 嫁さんの両親にごちそうするためである。


メニューは3800円のみであった。 以前に比べ、選択できる品数がかなり減り、 メニューを見て楽しむ喜びは半減したのは相変わらず。また現在フランスからの肉の輸入が許可されていない ため、素材自体にもちょっと不安げなスタートである。



また高額へのシフトアップはそのまま。。。 それにしては混んでいる。。。


12時に入店した時点でほぼ満席である。また団体客がいたため、特に食事の回転にやや問題があったのは一言申し添えておく。



なお、当日のメニューはこちらに。 メニュー1メニュー2 (重いです)




注文





食前酒
 

ブーブクリコ イエローラベル

まあ、いつもの味である。 でも、ちょっときつい感じがする。 気のせいか??

先日家で飲んだときも同じ印象がしたのであるが・・・・・




アミューズ
 

アスパラなどを生ハムで包んだもの


アミューズ



ネーミングは失念、適当にこちらでつけたもの。

食べようと口に近づけると、ぷ〜んと生ハムのよい香りが・・・・そして、口中に放りこむと その高貴な香りが口の中に広がり、アスパラの心地よい歯ごたえ。

うん、なかなかよろしい。





パン
 

自家製パン


パン



いつものパンである。 温かい。

今回前菜が来るまでに結構時間がかかってしまったので、皿が来る前に ぱくぱくと食べてしまった。 やや恥かしい。

このパンは単体で食べてもいいし、ソースをつけてもよい。 好みである。




前菜
 

サフラン風味のリ・ド・ヴォーと赤座海老のリゾット


リ・ド・ヴォーと赤座海老のリゾット



なかなか美味な一皿。

海老はほどよい加熱により、ほのかな甘さ。そして、刺し身もかくや、と思われるその口中で広がる食感。

リ・ド・ヴォーの食べ応えのある歯ごたえと、リゾットの米の歯ごたえ。 そして、ソースのうまさ。 米はかなりの長米であり、 ソースを十全に吸っている。

リ・ド・ヴォーも歯ごたえだけでなく、味もしっかり感じられ、美味である。 サフランの香りはそれほど印象に残っていないが、好感な一皿。 +1000円





本日のテリーヌ


テリーヌ



ちょっと残念な一品。 料理は、豚のテリーヌ、牛と野菜をつかったさっぱりな テリーヌの2つなのであるが・・・・・

牛とたっぷりな野菜を使ったほうは、ややインパクトとうまみに欠け、その食感もちょっと 残念な感じがする。気持ち野菜が水っぽい感じがした。 ソースはトマトベースのもの。 このソースはなかなかなんだけどねぇ〜  また豚のほうはややくさみが出てしまって、私は評価できない。

白いソースをつけてさっぱり感をだそうとしているようであるが・・・・・





ワイン
 

Nuits-St-George Les Porets 1995 Dom Laurent


Wine



予算をいって、適当に選んでもらったもの。これは・・・・分かりやすい味である!!

割合高い印象のある作り手。飲んだことはない。若飲みできそうな感じがしているのであるが、 もうそろそろ飲みごろにあるとのソムリエの弁により、決定する。

ちなみに、対抗馬はブシャールのヴォルネイ・カイユレ83など。 迷ったのたのだが・・
なお、ワインリストにはないワインである。


軽くティスティングすると、ああ、もう君、出ているよ・・・というくらいにバンバンあふれるような 獣香。 なお、最後まで印象の変わることの無いパワフルなワインであった。

確かに美味しいけど、分かりやすいおいしさだよね。。。


Wine







スープ
 

かぼちゃのスープ


かぼちゃ



レポートを書いていて気がついた。前回と同じだったのね。
すっかり忘れているから、いいけど。

たまたま???(いや、今までに2回以上は飲んでいる気がする。)


味はいいよ。安心して飲むことができる。 高い濃度と素直な味。




ソイのポワレ


ソイのポワレ



魚が珍しく充実している。 ソイ、コチ、タイの3種から選べて、スープに+1000円で魚に変更。

しかし、見てのとおり、濃厚なソースに魚がまけている。
う〜ん、まずくはないけど、相性に疑問点を生じないでもない。 好みの味ではない。
付け合わせの野菜はタケノコ、しめじ、ラディッシュ、ネギ(?)など。タケノコは美味しかったが、 しめじが水っぽくソースと合わない。ちょっと残念。

見た目はおいしそうなんだけどねェ〜(笑)




メイン
 

牛フィレ肉のミニョンステーキ
   コニャック風味のエシャレットバターソース


牛フィレ肉



珍しく、こんな牛フィレ肉を。

あまり期待していなかったせいもあるが、なかなかソースが印象的でうまい。かなり濃度の高いもの。 肉もあまり牛肉くささがなく、柔らかく、うまみもまずまず。
付け合わせは人参、大根、小松菜とベーコンのソテー。それぞれ歯ごたえが良く、ちょっと苦みのある 小松菜とベーコンのソテーがなかなか。






鹿のロースト


鹿のロースト



+????円。未確認。  例のフランス産肉が全滅している中で代わりにこちらを勧められたので。

ああ、うまいです。


割と肉の旨みを感じない鹿が多い中、しっかりと肉の旨みを引き出し、そして、ソースとの 相性が抜群である。また、私自身は試し忘れたのであるが、嫁さんがワインを一緒に飲むとすごい、うまい!!  とのこと。  あ! くそぉ〜 すっかり忘れていた・・・・

あまりワインとの相性を問わない我が家であるが、うまいというからにはさぞかし良かったと 思う。


最近、鹿にいい思い出があるけど。。。味覚が変わったのか、素材に変化があったのか??

また、付け合わせのジャガイモが非常にうまかった。リソレしただけとの説明だが、 ほのかな甘みと適度に残っている歯ごたえがたまらない。新ジャガだそうだが・・・ソースを絡めて食べると もうそれだけで、お代わりが欲しくなる。





ワイン







デザート
 

盛り合わせ


ケーキ



適当に盛り合わせてもってきてくれるもの。

サンマルク(以前に比べて焼きが濃くなって、好感)、 キュウイのソルベ(激うま)、 イチゴのタルトマンゴーとシャンパンのムース(今一つ?)  ・・・などなど。

やっぱり、前のシェフよりいいよ。デザート。 あっさりではなくしっかりとした味になっている。
ここのソルベは材料の果物の味を忠実に引き出しているものが多く結構好きである。



ケーキ  ケーキ 











総評



前回に引き続き、好調な料理である。 「?」な料理もあるけど、それは許してもよい。 全体としてまずまずなレベルにあるのを感じる。

またいろいろ工夫しているのを感じる。 ポーションが以前と比べて抑えられており、 メインにたどり着くまでに嫌になっていることが少なくなった。 これはおそらく改善(?私だけかな??)している ポイントだと思う。

またそのために料理の選択幅をせまくして、素材の回転をあげているのだと思う。


味もメリハリが出てきており、割とオーソドックスな味に落ち着いているが、あまり 悪い印象はない。 どちらかというと、いろいろ勉強しているように思えるが・・・・ どうだろう?? 気のせいか、仕事への情熱を感じるのであるが・・・


従来からのスペシャリテに改善を加えていることもしているようである。 味は未確認であるが。


何か食べていてうれしくなる勢いを感じないでもない。


な〜んて、勘違いだったら、大笑い ^^);


なお、今回、好感をもった「鹿」であるが、次の冬にはいいルートが開拓できたとのこと。 是非、楽しみにしていて欲しい、とのことである。


今回もいい写真がとれたような気がします・・・ どうでしょう??