「オテル・ド・キタオカ」   ★★★○  2001. 10






入店



何の気になしに、外で食事会などを企画してみたりして。。

いつもの当家の実験料理ではなく、美味しい物がいいよね、ということで、こちら。 ワインの持ち込みができないので、お店にワインをセレクトしてもらって。


人数は、私たちを入れて6人。 ちょうどよい頃合いではないでしょうか? 時間はお昼。 夜の方が「お酒」という感じもするが、やはり料理の写真がお昼の方が映えるし、値段も リーズナブルだし。 ということで。


さて、ランチは3800円のコース料理であるが、以前に比べ、大分セレクトの幅が広がった。 相変わらずプラスαの品数も多いが・・・・

メニューはこちら。 メニュー1メニュー2メニュー3メニュー4


他にも口頭で説明してくれるメニューも多く、おいおい、いつからそんなに充実したの? という 感じで、非常に嬉しい限りである。 食前酒のシャンパーニュ(ブーブクリコ)を飲みながら ゆっくりメニューを決める至福の時。


テーブル




しかし、最近は不況とかで結構空いているレストランが多い中、結局満席になる。 なかなかの混み具合である。 その分、予約が取りにくく、その点は非常に寂しい感じ。

各自、勝手バラバラに料理を決めるところ我々らしく、お店にはつらいだろうな、などと考えつつ、 しかも、これに合わせてワインを出して、などというのは暴挙に近い。。。


さて、今回は、嫁さんと自分のメニューを中心に。



WINE
 

ブーブクリコ NV イエローラベル



ブーブクリコ


いつものシャンパーニュであるが、今回のはなかなかよいバランスであった。 たまに、え? と言う感じもあるから、シャンパーニュは分からない。

同じ店で飲んでもね。。 最近は結構濃いめの作りになっていたような気がした イエローラベルであるが、今回は酸とのバランスもよく、私好み。

泡立ちも長い。



さて、今回は6人で5本(シャンパーニュ込み)をお願いしたところ、こんな感じでした。


今日のワイン





アミューズ
 
  
アミューズ  アミューズ



めひかり(?)のペニエ。

品がなく言えば、小魚のフリッターだろうか?(笑)  もちろん、見た目どおりで驚きはないが、さっくりとした歯ごたえと軽い食感。 温かいうちにさくさくと。よいスターターである。


目光(めひかり)についてちょっと調べてみると、名前の通り、目が輝いている ところからきているようです。水深500m前後の深海に住むため、そのように目が発達 したようです。 旬は秋から春。 (ということは旬のものだったのね)  体長15cmほどらしい。


う〜ん、知らなかった。


なお、カレー風味で味というよりカレーの香りが非常に強い。




前菜
 

牛尾と豚足のクロケット トマトソース



牛尾と豚足のクロケット  牛尾と豚足のクロケット 


予想通りの味で、驚きは特にない。 が、しっかりそれに応えてくれる皿が少ないことが 多い事も事実。薄目のさっくりとした衣にナイフを入れると、牛テールのしっかりとした 香りが漂い、その味は予想通りにしっかりしたもの。 うまみも十分。付け合わせは白インゲン豆。


これに対するお相手はこちら。


Riesling, Les Pierrets

Riesling, Les Pierrets VINS D'ALSACE JOSMEYER 1996


ワインの名前であるピエリは「雀」の意味らしい。ってよく見ればラベルにも雀(?)が 書いてありましたね。。 

キリリとした酸、ほどよいミネラル、それらに流されないうま味。 抜栓当初はかなり 冷えていたが、1時間ほど後の変わり様はそのポテンシャルを感じさせる濃厚な 香りがする。(ってその頃、私のグラスは空ですが・・・) もろ、好みである。




ブロッコリーのクロケット きのこ添え



ブロッコリーのクロケット  ブロッコリーのクロケット 


嫁さんは対照的にあっさりとしたクロケットを。 なぜ、同じクロケットを!!  って、予想がつきます。 添え物の「きのこ」にひかれたのでしょう。 (その通りでした)

あっさりとしたブロッコリーのクロケットは生クリームを使ったクリーミーな感じ。 付け合わせの茸群はその歯ごたえといい、風味といい、楽しませてくれる。しめじ、舞茸、椎茸など 量もたっぷりで秋の味覚を満喫しました。


ブロッコリーのクロケット





スープ
 

かぼちゃのスープ



かぼちゃのスープ



定番のスープ。 あまり変わり映えしないが、いつもより甘みが少なかったような 気がしますが、気のせいでしょうか? って半年の前の味は覚えてません(笑)




メイタガレイのボンファム風



メイタガレイ  メイタガレイ



スープの代わりに+1000円でこちらに変更。

料理名は口頭だったので不明確。 メイタカレイは菱形で小型。 両目の間に 突起があり触ると痛いので・・・・ってそのままの名前らしいです。 唐揚げが美味と。

小皿の中で軽く蒸してソースをサフラン風味につけなおしたものらしい。 (というような説明だった) 従って、味もそのまま。 ややカレイの味が 不透明であるが、その味はスープにでており、非常に美味である。 

特に、ワインとの相性が絶妙だったようだ。(私は未) そんなワインはこちら。


Chateau Curson

Crozes-Hermitage Chateau Curson 1997 Domaine Pochon


私は知りませんでしたが、キュルソンってそこそこ有名らしいですね。 ローヌはすっかりテリトリー外。 アフターの苦み、しっかりとしたアルコール分。 そして熟しきった果実の香り。 なかなかよろしいのではないでしょうか?

好みからするとちょっと濃すぎますが、料理との相性はなかなかよろしいらしい。





メイン
 

ペルドロー 赤ワインのソース



ペルドロー  ペルドロー 


口頭でペルドロー(山うずら)が入っていると聞いたので、こちら。 +2500円

同席した方によると、この時期(10月初旬)はコルベールが美味しいとのことでしたが・・・ そういうことは最初に言ってください(笑)


でも、こちらもしっかりと美味しかったですよ。 う〜ん、ジビエの味。 こんなしっかりとしたもも肉の味は初めてかも、っていうぐらいです。 噛みしめるたびに口の中にあふれるでるような血肉の風味とうま味。 味が非常に濃いっていっても 味付けのことではなく、鳥自体が。。。 おいしい。


白身も淡泊かと思っていたが、まったくそんなことはなく、もも肉ほどではないにしろ、 旨さを主張できる肉であった。 やっぱりいいね。秋は。。。

ペルドロー 



そうなれば、ワインはこちら。 ブルゴーニュとボルドーを1本ずつだしていただきましたが、 これだけ強い料理にはこちら。


Troplong Mondot

Chateau Troplong Mondot 1993



って、そういえば、このワインと料理との組み合わせは試してないです;;  このワインの頃は下記の地鶏を食べてました。。。 その時はさすがにワインが 勝ってましたが・・・

やや、私には強めではありますが、もう十分飲み頃だと思います。 サンテミリオン。 CPに優れたワインだと思います。



地鶏のロースト ニンニク風味



地鶏  地鶏 


申し訳ありませんが、結構酔っぱらっており、記憶があやふやです。 地鶏は「地頭子」というらしいです。 

地頭子で調べてみると、天然記念物に指定されているようですが・・・・ いいんでしょうか?(笑) 当の鶏は宮崎県産だそうです。


鶏はしっかりと味が感じられましたが、さすがにペルドローの後でしたので。。 しかし、印象的なのはその歯ごたえでした。 非常にしっかりとして、単に 堅いというのではなく、弾力性をもちつつ、歯に抵抗を感じさせる。  そして噛めば、味がでて来るという理想型である。 


付け合わせのニンニクと里芋が印象的でした。  そして、そんな料理に合ったワインはこちら。


Beaune Teurons

Beaune Teurons Leroy 1980



かなり前からお店にあるということですが、さすがにコルクを見ても その素性の良さを伺わせるような1本。  

もう枯れ枯れの状態で、濃いめが好きな人は多分だめでしょうねぇ〜的なノリ。 味としてはもうほとんどない。 が、この香りは大変よろしい。 強い料理とは合わないが、ワイン単体としてはこっちの方が好み(笑)。





デザート
 

盛り合わせ



デザート  デザート 


いつも通りにお店の方で適当に盛り合わせてくれるもの。 味としてはいつも通りで(笑)

新しいのは栗とマスカルポーネを使ったケーキかな? 味的には ティラミスだけど。 味の方もなかなかでした。 





コルク











総評




一度、外でやってみたかったのですが、いかがだったのでしょうか?  個人的には結構楽しかったのですが・・・・

さて、今回食事の方も「秋」ということにもあり、ジビエや食材的に恵まれたせいか、 驚きはないものの、素直に美味しいと思える安定した料理群が多く、大変好感をもった 食事会でした。

ちなみに、今回のメインは青首鴨3名、ペルドロー2名、地頭子1名という注文でした。



ワインの方も価格を抑えていながらも、はずさない安定したワイン選びで ???なものが無いのがさらに私としては安心して行くことができるレストランと言えるであろう。 ただ、特に珍しい物などはないので、そういうのを求めるとつまらないかもしれないが。。

さて、冬までにもう一度行きたいところです。 帰り際には猪が入ったとかで 大きな肉のかたまりを見せて頂きました。。。