「 花壇 」   ★★★  2001. 1






入店



有名な強羅花壇のとなりにある 懐石料理 「花壇」。 


花壇  花壇への道 



踏み切り脇の小さいな道を下っていくとそのお店はある。


たぶん、系列なのであろう。 脇の駐車場には「強羅花壇」に宿泊している客のものであろう 高級車がずらりと並んでいる。 1泊6万〜というところらしいが、食事が美味しいと 聞いている。  であれば、こちらもそこそこ期待できるのではないかと思って、来店したわけである。



花壇



閑院宮様別邸の洋館であったところであり、インテリアなどもそんな雰囲気。


洋館  洋館 




さて食事ですが、和食はまだまだ未経験な面が多いので、不正確な点が 多いかもしれませんが、ご了承ください。




注文



先付け

先付け


まずは先付け? (いきなり言葉を知りません)

見てのとおり、一口サイズのアミューズがたくさん。。。


乾杯  酢の物


まずは正月ということで乾杯ということらしい。ほのかに温かい梅酒を薄めたと 思しきお酒。 かなりマイルドな飲み口で甘さも程々。 アルコール度数はおそらく10%以下と推定。 香りなどは 良いのであるが、飲んではやや薄めの印象。 食前酒だから、いいのか、こんなもので。

右の写真は、人参と長芋の酢の物? 甘酸っぱいあんがかかっている感じ。あんは しっかり出汁を感じ、うまみも充分。またそれぞれ梅の花の形に切ってあり、懐石らしい細かな仕事がいい。





からすみ  いくら


おそらく、からすみ。 ねっとりとした歯ざわりとやや海臭く、卵状のものとして判断。 いかにもワインと合いません! みたいな味であるが(笑) 味はやや塩分はきついものの、 旨みもなかなかである。からすみの周りの白いものは、何でしょう。。。かまぼこみたいな感じ。

大根おろしといくらとキノコ。 キノコはよく分からなかったが想像線上にある味。 レベルは 低くないと思うけど。





 


羽子板状の皿に盛られたいくつかの料理群。

小魚の煮物(田作り)、黒豆、梅味の棒状ゼリー(名前不明)、 生麩(まりの模様)、たらこの甘煮、かずのこ

「かずのこ」は甘さと苦み(?)とのバランスがよく、 「たらこの甘煮」とは違ったうまさ。たらこもその食感と味とも上々。 

しかし、個人的に気になったのは、「黒豆」であろう。
プロの技であれば、当然ではあるとは思うが、しわ一つなく煮てあり、 上品な甘さとしっかりした豆自体の旨みが残っており、なかなか。 最近、なぜか豆類がうまい・・・
金粉はいらないけど。

どれも家庭の味とは違ってよい。






椀


海老しんじょをかつら剥きした大根で、おおったようなもの。

海老しんじょもさることながら、やはり吸い物の味が上々。ゆずの香り。





刺し身


刺し身


かんぱち、ひらめ、あおりいか、うに

あおりいかは、かなりうまい!!

が、それ以外は・・・・・・・・・・



途中で、お正月ということで、こちら。


赤飯


本当に一口ですが、御祝いのお赤飯。 特にどうということもないが。大根の羽子板とユリ根が添えてある。





焼き物


銀むつ


粕漬けされた魚(銀むつ)を焼いたものであるが、こちらなかなか味がしっかりついており、 たっぷり乗った脂もまた美味。 かなり強めの甘さとうまみ。 

近所の粕漬け屋も美味であるが、こちらまったく引けをとらず、また違った味付けで 好印象。菊花蕪の酸味ともよく合います。





揚げ物?


まめふぐ


「まめふぐ」の揚げ物。

なんじゃ? 「まめふぐ」って。。。名前の通り?7〜8cm程の小さいふぐ。

からっと上がっており、魚の上品な白身が美味。  骨までばりばりといけ、またしっぽまでカリッといける。 





煮物


たいかぶら  たいかぶら


たいかぶら、というらしい。 要は鯛と蕪? < みたまま!

こちら、私的には大ヒットな一品。ゆずを大量にいれてあり、奥には絶妙に煮てある 蕪。 表面はやや固めであるが、箸をいれると、なかはほろほろに崩れていく。 そのギリギリのところで供されている。 また、周りの鯛の出汁をたっぷり吸っている。


鯛自身も旨みを出汁に使いきってはいるが、そのゼラチン質がまた出汁を吸って絶妙な味に仕上がっている。 俗に言う目の周りの肉や、頬肉を堪能できた。

また、その残り汁はたっぷり柚の香気を吸っており、一気に喉元を通り過ぎていった・・・





ご飯


飯


ご飯と味噌汁、香の物。

味噌汁は赤出汁のよい香りと味。 どうも身はないものの、しじみの旨みを 使っているようである。 香の物もなかなかであるが、ご飯はそこはかとなく、 旨みと塩分を感じる。 何の旨み、香りだろう?? それとも気のせい?? 









総合



実に本格的(まあ、これでも高級な部類には入らないのだろうが・・・)な懐石料理は 2回目ということもあり、さっぱり分からない。 これが、懐石料理の中でどのくらいの 位置にあるのか?

ただ、料理は平均以上の味は出ていると思う。それぞれに、香りや味がしっかり つけられており、同じような出汁を使っているのであろうが、飽きることなく 最後まで楽しめた。

ただ、ネックなのは、一言。

  足りない!!


私と食事をご一緒した方はご存知かと思うが、決して食は太いといわれるような事はない。 その私がこの料理を食べて、2時間後には他に食べたくなるほどである。

実際、ビールやお茶などでお腹がいっぱいになったようなものである。

また、和食というものはこういうものであろうが、やはり一品一品ちまちま出てくるのは 性に合わない。 (もっと年を重ねてくれば、変わっては来るのであろうが)


まだ若いうちは、もっとこってりした料理を選ぶことにしよう。。 ってこんなもんなんでしょうか?


それにしても、もっとも親しむべき和食に関して、あまりにも知識が不足していることを 実感した。