ああ、なんとシンプルな料理名に、どれだけ深遠なうまさが埋め込まれているか・・・
前日に、こぶ(鮑を取ったところと同じ箇所のもの、要するに普段食べている餌となるもの)で巻いて3時間ほど蒸し。
当日バターで軽く火を通したもの。
そして、トリュフをたっぷり。
私達の周りにはトリュフの香りで満ちてしまうほど。 うりゃ、とすごい量です。
コンソメ、赤ワイン、蒸汁など、たっぷりのトリュフを入れてソースを作って。
付け合せは、花ズッキーニ、なす。
あわびのこの厚さは一体・・・!?
口に入れると、最初にソースの味わいがガッと口の満ちて、鮑をゆっくりゆっくり噛んでいると、徐々にトリュフの風味と鮑の深遠な旨みが口の中に
広がっていきます。 そして、ふわーっと鼻に香りが抜けていくのが分かります。
噛めば噛むほど味がでる鮑。。 個人的にはコリコリとしたものより、圧倒的にはこちらのほうが好きです。
肝を使ったソースにしようかと思ったそうですが、今回はソテーに。
鮑につけたり、つけなかったり・・・
肝はほどよい苦味ですが、軽い磯の風味と海の底まで続くような深遠な旨みがアクセントとなって、鮑を彩ってくれます。
鮑単体でも相当の美味しさがありますが、この肝がまた・・・・♪
最高。
そして、花ズッキーニもしっかりとした歯ごたえがあり、ほんのりとした苦味が口の中を軽くリセット。
ナスも美味しい。
Corton Charlemagne 1996 Bonneau du Martray
こちらもボトルのまま栓を抜いたのが、午前10時。 飲み始めたのが1時半ぐらい?
開くのが遅いワインということでしたが、ティスティングの時に、うまい!! と言ってしまって、思わずほほが緩んでしまうぐらいの味わいです。
もろ好み。
若干、アフターの長さは短めかもしれませんが、うまさやミネラル感などほどよい感じの開き具合。
しかしながら、グラスのまま2時間立っても、まだ変わらないところを見ると、まだまだ本来のポテンシャルは出し切ってないようです。
ちなみに、グラスに残った赤ワインとこのトリュフソースを組み合わせたら、そりゃすごい相性でした。
確かに赤ワインに大地のようなニュアンスが、トリュフのやはりこの複雑な風味にマッチ。
偉大なる組み合わせでした。
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